今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の祖母は、自営業を営む祖父のもとに後妻として嫁いだ。
先妻にも子供がいて、祖母は先妻の子達と養子縁組をしていなかったものの、自営業を継いだ先妻の長男夫婦と仲良くしていたようで、亡くなる前にはその長男夫婦が祖母の財産管理をしていたようだ。
その祖母が亡くなった時も、相続について母はよく呼び出されて話し合いをしていたようだが、当時高校生だった私は、その内容までは知らなかった。
そして何十年か経ち、母も亡くなってから、祖母の所有していた株の相続の話が持ち上がった。
亡くなってからも祖母の名義のままだった株券を、株の電子化に伴い名義変更をする必要があったからだ。
どうやら、長男夫婦は養子縁組をしていなかったため、祖母の財産について相続権がなく、名義変更をしないまま配当を受け取っていたようだ。
私の母もすでに亡くなっていたので、私に相続権が発生していたため、名義変更の話し合いに私も参加したのだが、話し合いの内容はひどいものだった。
祖母の世話をしていたのだから相続権は無くても自分達にもいくらかよこせと主張する長男夫婦、とにかく相続権の無い人はひっこんで法定相続分の株券を換金してよこせと主張する母の姉が特にうるさかった。
祖母が亡くなった際の相続の事など、蚊帳の外だった私をよそに、あの時はどうだったと話し出す始末。
結局、遺言も無い以上、法定相続で分けるのが無難という事に納まったが、この件以来、長男夫婦との行き来は無くなった。
今まで株を隠して配当をもらっていた人達と、仲良くする事などできるわけもない。
こんな事になるなら、祖母が亡くなった時に全ての財産をきちんとすればよかったのにと思う。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。このケースのように、相続が発生したら(だれかがお亡くなりになられたら)ちゃんとその都度、整理と手続きをする必要があります。この投稿者が後悔なさっているようにその時ちゃんとやっていればということは、実務においても多くあります。問題はそこで解決しておかないと後々どんどん大きくなってくるのです。これは人生全体についても同じことが言えるかもしれませんね。問題を先延ばしにすると雪だるま式に大きくなっていくのは、、、。
そしてここでもゆいごん書の必要を感じずにはいられません。投稿者のお母さんがゆいごん書を書かれていたら状況は変わっていたかもしれませんね。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡