今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
父が亡くなって1年数ヶ月になります。
母は十数年前に他界しており、父が残したものは30坪程の土地とボロ家と、数百万のお金でした。
3年前に、2度目の脳梗塞をおこして要介護3となり、母も他界していたので父の介護、面倒はほとんど独身の私が見ていました。
数人いる兄弟も離れた場所にいるなどもあって、わずかな金銭援助だけで、介護に少し手を貸してくれたのは近くにいた姉程度でした。
ある時親戚の法事があり、父も長くない事をさとったのか出席したいというので、すべてを他の兄弟に任せて出した事があります。
兄弟達も介護の大変さは耳にしていたようですが、私も介護の一時でもわからせてやろうという意図もあってやったものでした。
数ヶ月後父は亡くなり、書類、納骨、一周忌と後始末に忙殺されていましたが、一周忌の折に相続の話があり、兄弟達が財産のすべてを私に譲るとの話しがありました。
土地や家はともかく、貯金は私がほとんどやりくりして捻出したものであった事も分かっていたようです。
その後、財産分与放棄の書面を作成し印をもらいましたが、まだ土地の名義変更はしていません。
数千万もの財産があったなら、相続の話もすんなりとはいかなかったでしょうが、兄弟達も陰で私の苦労をわかっていたようです。