今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の友達に、家のローンの支払いのために何度も転職を繰り返しながら仕事を続けている人がいる。最近は脚も痛むようだが、毎月のローン返済のために仕事を辞めるわけにはいかないようだ。しかし、実は家のローンを完済してもまだ残るほどの額が記帳された通帳を持っている。それは、亡くなった義祖母が残したもので、長男の息子である友達のご主人が相続するべきものなのだが、引き出すことが出来ない。
何故かというと、義祖母が亡くなった時点で銀行がその口座を凍結してしまったので、所定の手続きを取らないと引き出しも何も出来ないのだ。遺言もなかったので、ご主人と叔父、叔母何人かが相続人になった。いざ手続きを取ろうとしたところ、相続人のひとりの所在が不明で、未だに連絡が取れないため手続きが完了出来ていないそうだ。義祖母が他界して10年近く経つようだが、このままではどうなるのだろうと言いながら、友達は毎日仕事を頑張っている。生前に遺産をもらっていたら、今頃もっと楽に生活できていたろうに、と他人事ながらつい思ってしまう。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。この方おっしゃる通り、その人が亡くなるとその人の口座は凍結されます。それを解除するには、遺言書がない場合は遺産分割協議が必要になります。そしてその遺産分割協議が困難なケースがこの声のようなケースです。だからこそ、遺言書が必要になりますね。また現在では、相続人のひとりが認知症になってしまった場合などもよく問題として取り上げられますよ。だからこそ、遺言書を書いておくことが大切になってくると思いますよ。
宮崎県行政書士会宮崎支部所属
かねこ行政書士事務所
金子 聡