今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の祖父は一代で事業を興し、会社や不動産、株式などの遺産を遺して亡くなりました。祖父には数人の子供がおり、娘達には現金のみの相続、長男次男には会社や不動産という分け方をしました。
娘達に関してはその後もトラブルはありませんでしたが、長男と次男はその配偶者も巻き込み、長い長い争いを生む結果となりました。
一連の騒動を見て感じることは、なぜ自分で作り上げた財産でもないのに多いとか少ないで揉めるのかということです。自分の力では一つの財産も築けないところに親のおかげで困らない暮らしをさせてもらっているのです。もっと祖父に感謝し、祖父の精神性を受け継がなければならないのに、なぜそれに気付けないのでしょうか。
本当に大切なのは亡くなった人がどういう信念で生きたのかということで、それが何よりの財産です。物質的な物はその結果に得た物なのです。精神性は受け継がず物質だけを受け継ごうとしても、それはすぐに無くなってしまうのです。
一代で苦労して築き上げた財産を巡って争い続ける子供達の姿は、祖父の願った姿では無いはずです。早く皆がこのことに気付き、それぞれの道で自分の力で生きていってくれることを願うばかりです。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。まさしくおっしゃる通りですね。しかしこれが現実といったところでしょうか。ですから法的にも心にも有効なゆいごん書が必要です。遺産分割協議は全員一致と大原則があるので、なかなか難しいのが現状です。その面倒な遺産分割協議を飛び越えることのできる通行手形がゆいごん書なのです。そしてそこには、メッセージを遺すこともできます。このお声のケースでもそんなゆいごん書があれば大きく変わっていたかもしれませんね。遺されたご家族のその後の人生をも左右するのがゆいごん書なのです。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡