今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
これは私自身の体験なのですが、都内にマンションやアパートを所有していた父方の祖母が亡くなりました。本来であれば、父が遺産を相続するのですが、あいにく父は私が小さい頃に亡くなっていたために、父の権利を私と妹で受け継ぐこととなりました。
祖母の遺した不動産の価値がどれくらいなのか、またそれがどうなるのか分からずにおりましたが、ある日父方の伯父から連絡があり、実印と戸籍謄本と住民票と通帳を持ってくるように言われました。伯父の家に行ってみると、信託銀行が用意した書類があり、そこに自分の受け取る金額を書き、捺印しました。
既に不動産については売却されていたようで、売却益から税金を引いた金額を遺産として分配するとのことでした。遺産の配分については、伯父の一存で全て決まっており、こちらとしてはもらえるだけでも有り難いと思っていたので、特に何も言わずに言われた通りの金額を記入しました。
不動産のままですと分けるにしても物理的に難しい場合がありますし、管理もしたくなかったので、現金に変えて遺産を分配してくれて本当に良かったと思っております。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。いや~このケースは非常に微妙なケースだと思います。内容が分からないので何ともいえませんが、叔父の一存というのが少しひっかりますね。投稿者の方がこの分配で納得されたから良かったものの、遺産相続トラブルに発展する可能性が十分に高いケースですね。
不動産を売却(換価)して、そのお金を分配する方法を換価分割といい、実務でもよく使われている方法です。核家族化してそれぞれに住まいがある現代社会では、家を引き継ぐというのはあまり好まれないですね。不動産を負動産と当て字されるくらいです。ですから相続財産に家や土地などの不動産があるケースでは特に注意される必要があると思いますよ。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡