今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私は小学生で父親が他界するまで、祖父母と一緒に暮らしていました。
父親が他界して、祖母と母の折り合いがあまりよくなく、母と兄弟と家をでました。
それでも近所に住んで祖父母とは親しく行き来していました。
私が高校生の時に祖父が亡くなりました。
私が大学を卒業後、社会人2年目で祖母が亡くなりました。
その時に祖母は貯金も無く、金銭的には叔母の世話になっていた状態でしたので、財産分与は祖母の住んでいた持ち家だけでした。
ただ、豪雪地帯の為、冬には雪対策で結構な金額がかかり、近所との雪寄せなどの問題も出てきました。
私の家の場合はどう考えても相続するよりも、実際にそこに住むのでなければ相続しないほうが有益でした。
私や私の兄弟としては生まれ育った家と育ててくれた祖母の家なので、何十年も前に遠くの他県に離れた叔母よりも相続したい気持ちは強かったのですが、社会人2年目で経済的に難しいということもあり、相続を放棄しました。
結局祖母を金銭的に支えていた叔母が相続をし、雪対策もあり、すぐに更地にしてました。
売ってしまうにも、田舎の何の特徴も無い土地なので売れず、今も所有しています。
更地にするにも、所有を続けるにもお金がかかり、私や妹には相続は無理でした。
結果、現在の過疎化などの進む地方では、相続する土地があってもそこに家を建てて住むのではなければ、逆に大変な問題を抱えてしまう事もあると言うことです。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。確かに持っていても意味のないモノを所有するというのは大変ですよね。それが土地などの不動産ともなれば、毎年の税金がかかってきます。住む目的でなければ売却の方向でとなるのでしょうが、このお声のケースのように、実際はなかなか不動産は売れなかったりします。また思い入れがあるところだとなかなか手放せないということもあるかと思います。遺産分割協議には、換価分割もあります。その土地を売って、その売却代金を分割するというやり方です。換価金を分配するのは遺言でも指定することが出来ます。あとの方が困らないようにゆいごん書で指定して(決めて)おいてあげるのはとてもやさしい思いやりだと思います。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡