今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
今、私が勤務している後輩に、乳がんを患った人がいます。
その人は、最近新人として入社してきたのですが、入ってきたときから深夜遅くまで働き、仕事を覚えようとがむしゃらでした。
その行動自体はとても素晴らしいのですが、どこか切羽詰っていて、中途採用だから…という理由だけでは疑問の残るものでした。
元々少人数の会社だったため、その人の必死さが他の社員にも伝染し、忙しくもないのに殺伐とした雰囲気が会社に流れました。
私は、その人の教育係でもあったため、タイミングを見計らって今の会社の現状をその人に伝えて、いったいどうしてそんなにがむしゃらに仕事に取り組むのかを思い切って尋ねてみました。
そうすると、その人は2年前まで乳がんの治療をしていたこと、その時に初めて『死』というものを自分のこととして受け止めたと言いました。
入院中、遺言も書いたとその人は言いました。
そこには、自分の持ち物の分配方法はもちろん、葬儀のかたち、家族のこと…。それ以外にも、病気が治った後、自分はどう生きていくかについてもまとめていたそうです。
これは、普通の遺言にはないものですが、このときに書いたものが原動力になって、今仕事ができていると言っていました。
それゆえ、ちょっとがんばりすぎてしまったと反省はしてくれたのですが、この人の意志の強さは遺言を書いたことで培われたのだと納得しました。
私は、まだ20代です。その人も、最近30歳になりました。
遺言とは、床に伏せった老人だけのものではありません。
人生、何が起こるか分からないのは、何歳でも同じです。
自分の死を見つめて、日々生きる糧にするための遺言もあってもいいのではないか、と私はその人と話をしていて感じました。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。いや~感動しました。遺言は死んだ後のことを考えるのですが、それはこれからどう生きるかにつながるということです。これからを生きるために必要といってもいいかもしれません。人は必ず死にます。その命が有限であるからこそ、人は本当の目的に気付くのだと思います。ゆいごん書は15歳以上であれば書けます。あなたの今後の人生の為にもゆいごん書は必要なのです。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡