今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の祖父の話です。
祖父は、祖母と離婚し、他の女性と暮らしていました。
籍は入れていなかったようですが、私が子供の頃から祖父の家に行くとその女性もいるため、当時はどういう関係の人なのか知りませんでした。
私にとって祖母は一人なのに、その女性は誰なのかと不思議に思っていました。
祖父には私の母を含め、5人の子供がいるため、祖母がなくなった後ではその5人が祖父の遺産を相続するものだと思っていました。
実際、祖父が亡くなった時には、母たち兄弟が相続の手続きなどをする前に、祖父がすんでいた土地は勝手に、その内縁の妻の親族によって売り払われ、内縁の妻は居なくなっていました。残されたものは、換金価値のないものばかりだったそうです。祖父の家にはロッキングチェアがあり、子供の頃からその椅子に座ることが大好きでした。
ですから、その椅子がどうなったのか、一番気になるところでした。
幸運な事に、私の母がその椅子を譲り受けたと聞いたので、母にお願いをして椅子を譲ってもらいました。
祖父の家が無くなってしまった事は残念ですが、私にはそのロッキングチェアが残っていてくれたことが何よりも嬉しい事でした。
しかし、夫婦が離婚して後妻ができると相続問題もより複雑に絡み合ってしまうんだな、と思いました。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。確かにおっしゃるように、晩年の結婚は相続でトラブルになる可能性はあがりますね。俗にいう内縁の妻には相続権はありませんので、その方(内縁の妻)は強引な手段に出られたのでしょうね。しかし、内縁の妻の方だけでは家の売却などは出来ないはずですから、このケースは疑問が残ります。ロッキングチェアーをいう投稿者の方の気持ちはよく分かります。投稿者の方は、その椅子を通して祖父の方を思い出されているのでしょうね。人は記憶の中で生きることが出来ます。忘れられることが本当の意味で亡くなるということなのかもしれません。あなたの証を残してみませんか?
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡