今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の独身時代からの友人の話です。
世田谷区の私鉄沿線から5分くらいのお宅で、お父様は画家、お母様は教育者、お兄さんが2人、彼女の5人家族でした。
広い敷地に平屋という贅沢な建物で、とても家庭的な温かい雰囲気のお宅でした。
でも、なぜか次々に不幸が続き、20年ほどの間に、お母様と独身だった長男が事故で亡くなり、お父様は高血圧で半身不随になってしまいました。
結婚して外に家庭を持っていた彼女は、お父様の介護のために実家に戻りましたが、そのときには次男が結婚していて、彼女はお嫁さんと気性が合わずに、かなり苦労をしたようです。
その内に次男も体を壊して仕事を退職し、お嫁さんとも離婚、彼女は自分の家族と父親と兄の介護まで見ることになってしまいます。
そして、お兄さんが先に逝き、しばらくしてお父様も亡くなりました。
世田谷の画家と教育者の間に生まれた幸せな3人兄妹は、彼女1人になってしまった訳です。
そして、それが地価が最高に高かった時期にあたるというおまけまでついて、3人で分けるはずの遺産は彼女1人に…。
相続税は凄い額になり、私も借金を申し込まれましたがお手伝いできず、分割納入にしてもらったようです。
半分、土地も売却しましたが、多分まだ相続税は支払っているのかも知れません。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。投稿者の方のご友人は、大きな宿題が課せられたようですね。もし何かあるとすれば、相続についての知識の詳しい方に相談するなどされていればとも思いますが、お父さまとお兄さんの介護をしながらそこを考えていくというのは、現実的にはなかなか難しいのかもしれませんね。このお声のケースは予想だにしなかったケースですから例外的ですが、やはり相続については、事前に考えておくく、決めておくということが大切です。まだ決められないという声をよくききますが、もし今万が一のことがあったらどうするかを考えることが大切です。そして状況の変化と共に見直していく。これが大切なのです。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡