今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
我が家は世田谷区に一軒家を所有しています。父は私が小学生の頃に他界し、母が一人で商売をしながら育ててくれました。働き詰めだったので商売をやめた後、自分と私の家族とで暮らせる家を購入。
5人兄弟の4番目、両親はすでに他界していた主人と結婚・出産していましたから、条件としては狙い通りでした。ただ、母の考えで、「孫娘を養女にし全て譲りたい」ということで、遺言作成の話になりました。
以前、母の姉の遺言状を預かって、大騒ぎになったことがあり、きちんとした形での遺言を作りたい、と言うので公正証書での作成にしました。
我が家は無事に母をおくり、相続も問題なく済ませましたが、主人の姉の問題で相談を受けたとき、「私が立会人になるから」と公正証書作成を勧めました。
ちょうどお隣が弁護士のお宅で、奥様と仲がよかった姉は、しっかりと相談にのってもらったようです。
二世代同居なのですが、息子夫婦にこどもがなく、嫁にはこの家土地は渡したくないとのこと、娘の長男・孫に譲る証書を作成、息子夫婦に確認の印鑑も押してもらったらしいです。
私は知らされなかったのですが、隣のご夫婦が立会人で、知人の公証役場の人に作ってもらったらしく、後日会ったときにお礼を言われました。
ここがポイント!
お声を頂きありがとうございます。公正証書で遺言するには証人が2人以上必要です。ただし、誰でも証人になれるわけではありません。未成年者、推定相続人とその配偶者や直系血族、受遺者とその配偶者や直系血族などは証人になれません。また公証人の家族などもなれないとされています。つまりざっくり言うと、遺言作成にあたっての関係者はなれません。考えてみれば、至極当然のような気がします。証人については、通常は公証役場でお願いしたり、我々のような専門家が行うケースが多いですね。
宮崎県行政書士会宮崎支部
かねこ行政書士事務所
金子 聡