今回も弊所あてに寄せられた体験談やご意見をご紹介致します。皆様もぜひ、ご参考になさってください。
私の家では、正月やお盆の挨拶は、母方の祖父母の家にのみ訪問するのが習慣となっています。
それは数年前の残念な出来事のせいなんです。
その年、父方の祖母の妹さんが、心不全で亡くなったのです。
そのおばさんは、私達が小さい頃から、盆や正月に挨拶に行くと、
いろいろと可愛がって良くしてくれたものです。
おばさんは長年、糖尿病を患っていて、ずっと子供も授かりませんでした。
いよいよ、おばさんの一人暮らしが難しくなった頃には、
父の兄弟の次男のおじさん夫婦が、おばさんの衣食住の面倒を見るようになっていました。
テレビのワイドショーでよく見る、それは唐突に始まったのです。
亡くなったおばさんの法要で、久しぶりに集まった親戚の中に、四男のおじさんがいました。
このおじさん、若い頃は危ない人達と関わっていて、四十手前の今も根無し草なんです。
その四男のおじさんが、突然、おばさんの仏壇を継ぐ!と言い出したんです!
私は後日聞いたのですが、実は、おばさんの亡くなった旦那さんが、大きな土地を軍用地として国に貸していて、
おばさんにはかなり高額な遺産が残されていたそうなんです。
四男のおじさんは「おばさんには生前、世話になったから」だの、綺麗事を並べてましたが、
そんなの、親戚一同納得できませんでした。
でも、酒に酔った勢いで暴れる四男を誰も止められなかったんです。
その法要から半年の間、父にも誰の見方をするんだ?とか、兄弟からの電話が耐えませんでした。
父にとっては、実の兄弟が醜い争いをするなんて、辛く苦しかったろうと思います。
最終的にいろいろ調べてみると、仏壇の相続と遺産の取り分にはなんら関係がないということが判明し、
四男はあっという間に諦めましたが、その法要での一件以来、父は実家に近寄りたがりません。
実の血を分けた兄弟といえども、お金・利益が関わると、こんなにも儚いものなんだな、とか
おばさんが自分の遺産や死後について何か遺言書のようなものを遺していてくれたらな、と痛感する今日この頃です。
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